日本建築学会技術報告集 Vol.32 No.81 (2026年6月発行) の各論文情報を構造系、計画系、環境系に分類してまとめています。

Contents
  1. 構造系論文
  2. 計画系論文
  3. 環境系論文

構造系論文

コンクリート用シリカフュームの活性度指数に及ぼす空気量の影響と品質管理の現状

著者: 小泉 信一, 渡邉 悟士, 陣内 浩, 森 寛晃

概要: JIS A 6207:2016附属書Cの活性度指数試験を検討し、基準モルタルと試験モルタルの空気量差はフロー差より指数への影響が大きいこと、過去5年間の品質管理では空気量差がおおむね±1.0%以内に管理されていたことを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.576

コンクリート用再生骨材の規格・基準と試験方法の変遷に関する文献調査

著者: 阿部 道彦, 鹿毛 忠継, 真野 孝次

概要: 再生骨材の規格・試験方法の変遷を整理し、JIS制定後に各団体規格の統一が進んだ一方、海外規格の参照は限定的で、不純物試験には改善の余地があると指摘した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.581

コンクリート養生剤の主成分の違いが各種性能に及ぼす影響に関する実験的検討

著者: 古川 雄太, 本多 大希

概要: コンクリート養生剤の主成分別に性能を比較し、水分散逸率は残分率と相関すること、初期ひび割れ抑制に有効であること、付着強度と耐摩耗性への影響は成分によって異なることを明らかにした。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.587

建築内装工事における軽量鉄骨下地および石膏ボードのプレカット導入による施工性向上の検証

著者: 神谷 友里絵, 志手 一哉

概要: 鉄骨造オフィスの複数階で従来工法とプレカット工法を比較し、軽量鉄骨下地・石膏ボードのプレカットが廃材削減、作業の平準化、内装工事の生産性向上に寄与することを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.593

建築用プレキャストコンクリート部材の品質認定工場におけるアンケート調査 その1:認定区分ごとの製造設備および加熱養生方法

著者: 春山 信人, 野中 英, 宮田 敦典, 大塚 秀三, 中田 善久

概要: PC部材品質認定工場への調査から、N+H認定では工場規模・ミキサー数・ストックヤード面積が大きく、厚さ300mm以下、冬期、低設計基準強度の部材ほど加熱養生が選ばれる傾向を示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.599

電磁パルス法によるあと施工アンカー定着部の定量的非破壊評価における評価指標 -高周波数帯スペクトルを用いた指標と位相スペクトルを用いた指標-

著者: 高鍋 雅則, 三輪 秀雄, 和高 修三, 加賀 敏明, 長岡 康之, 有木 克良, 濱崎 仁

概要: 電磁パルス法によるあと施工アンカー定着部の非破壊評価について、高周波域の周波数スペクトルから1指標、位相スペクトルから2指標を導入し、従来指標に加えることで評価性能を高めた。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.605

石綿含有建材の切断等実施時における石綿粉じん飛散状況の検証

著者: 古賀 純子, 山田 丸, 齊藤 宏之, 小西 淑人, 萩原 正義, 緒方 裕子, 金子 剛大, 鷹屋 光俊

概要: 石綿含有仕上塗材、スレート板、けい酸カルシウム板を隔離養生区画内で切断し、電動工具作業時の石綿等繊維濃度と粉じん抑制措置の効果を検証した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.611

開水路ダム崩壊型実験におけるラフネスブロックの効果

著者: 小幡 昭彦, 寺本 尚史, 髙舘 祐貴, 丁 威

概要: 開水路ダム崩壊型実験にラフネスブロックを導入し、配置と高さによって流速、フルード数、模型への抗力を低減でき、越流か迂回かで抗力係数が変わることを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.616

天然ゴム系積層ゴム支承の経年変化に関する文献調査

著者: 鴨下 直登, 橋本 航, 人見 真由, 山本 雅史

概要: 天然ゴム系積層ゴム支承の経年変化を文献から整理し、水平剛性は増加、破断ひずみと破断せん断応力は低下する傾向、実時間試験と促進加熱試験は約40年経過時点で概ね対応することを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.622

実建物におけるBMDの設計に関する基礎検討

著者: 冨吉 雄太, 青木 貴, 田邊 直也

概要: 建物の一部を同調質量として使うBMDについて、多自由度モデルで接続層の剛性・減衰を変えた地震応答を分析し、最適解や実建物への適用性、CCQC法による応答推定を検討した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.628

2024年4月17日豊後水道の地震の高知県宿毛市において観測された地震動と木造住宅の瓦屋根被害及び宿毛市立坂本図書館の書架転倒・書籍散乱の被害との関係

著者: 池田 雄一

概要: 2024年豊後水道地震について、宿毛市の観測地震動、木造住宅の瓦屋根被害、図書館の書架転倒・書籍散乱を現地調査と聞き取りから対応づけて分析した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.634

実大試験体による球面すべり支承の静止摩擦特性

著者: 吉江 慶祐, 林 賢一, 楊 暁雨

概要: 球面すべり支承の実大試験体に一定速度で水平荷重を加え、風応答時の設計で重要となる静止摩擦特性、とくに静止摩擦力の上限を検討した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.640

アルミニウム模型によるBending-Active単層籠目格子シェルの形状形成実験

著者: 小久保 結平, 山下 哲郎

概要: アルミニウム模型、3Dスキャン、非接触計測を用いてBending-Active単層籠目格子シェルの形状形成解析を検証し、面外方向では十分小さな誤差に収まることを確認した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.646

複数回の地震を受ける木造住宅の累積損傷と継続使用性の検証

著者: 山崎 義弘, 松田 和浩, 坂田 弘安

概要: 複数地震を受ける木造住宅の累積損傷を時刻歴応答解析で検討し、被災度区分判定基準の残存耐震性能比Rの算定式がおおむね安全側で、倒壊防止に必要な追加耐力を説明できることを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.652

重要文化財を対象とした伝統的木造建築物の耐震診断に関する文献調査

著者: 佐藤 宙, 宮本 慎宏, 浦久保 幹也

概要: 重要文化財の伝統木造建築に対する既往の耐震診断を整理し、住宅・社寺とも耐震性能が低い傾向と、ベースシア係数や代表高さなどが診断差に及ぼす影響を分析した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.658

方杖を活用したラーメン架構による木造カーポートの開発

著者: 眞坂 恵理子, 板垣 直行

概要: 方杖付き木造カーポートの実大水平載荷試験を行い、大変形時にも安定した耐力と靱性を示すことを確認するとともに、初期すべり等を無視した解析が剛性を過大評価する点を示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.664

中性子回折法による接着系あと施工アンカーの歪み分布の基礎的検討

著者: チェ ホンボク, 高野 慶貴, 向井 智久, 菖蒲 敬久, 坂下 雅信, 中村 聡宏

概要: 中性子回折により接着系あと施工アンカーの引張時ひずみ分布を測定し、載荷端側の平滑部は付着抵抗を担わず、節部と隣接平滑部が有効な付着領域となることを明らかにした。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.670

多層ノンコンプレションブレース架構の非線形弾性履歴則を適用した多自由度モデルとその等価1自由度縮約

著者: 小松 真吾, 山西 央朗, 高松 隆夫

概要: 多層ノンコンプレションブレース架構の非線形弾性履歴則を定式化し、多自由度系を等価1自由度系へ縮約する方法が代表的な地震応答を良好に再現することを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.676

被災後に復旧した鋼構造H形断面柱梁接合部の構造性能と復旧性能

著者: 吉川 隼翔, 西山 恒平, 森井 雄史, 寺田 岳彦, 聲高 裕治

概要: 1970年代初頭の既存建物から採取したH形断面柱梁接合部を用い、破断した梁フランジの複数補修法について繰返し載荷性能、復旧時間、復旧費用を比較した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.682

鋼モルタル板を用いた座屈拘束ブレースの実験 —クリアランス調整材の貼付面積とクリアランスの影響—

著者: 廣江 光成, 小寺 直幸, 藤田 正則

概要: 鋼モルタル板を用いた座屈拘束ブレースについて、貼付面積率とクリアランスを適切に設定すれば性能評価の下限を満たせることを示し、累積塑性ひずみエネルギー率を推定する指標を提案した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.688

CFRPと発泡ウレタンを用いた座屈拘束ブレースの繰返し載荷実験及び解析検討

著者: 廣谷 直也, 真栄城 玄一, 秀熊 佑哉, 三宅 央真, 松本 博文

概要: CFRPと発泡ウレタンを座屈拘束材に用いる既存鉛直ブレース補強法を提案し、軽量化と施工性向上の可能性を繰返し載荷試験と有限要素解析で確認した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.694

鋼モルタル板を用いた座屈拘束ブレースの実験 -クリアランスの違いが座屈モードに与える影響-

著者: 梶原 碧, 小寺 直幸, 長沢 美咲, 藤田 正則

概要: 鋼モルタル板座屈拘束ブレースのクリアランスが座屈モードに与える影響を繰返し載荷試験で調べ、圧縮降伏耐力比とクリアランスの増大に伴うモード数の変化を明らかにした。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.700

簡易な積層による浮体結合システムの開発及び浮体建築の挙動計測結果と考察

著者: 塩田 沙代, 大石 剛央, 河口 弘光, 兼光 知巳, 吉田 郁夫, 村井 基彦

概要: 簡易積層式の浮体結合システムUBFSを浜名湖の実大浮体建築で実証し、観測期間中は風より航走波の影響が大きい一方、多くの人が不快と感じる動揺は生じなかったと報告した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.946

能登半島においてドローンで撮影した画像と深層学習による木造戸建て住宅の地震損傷度評価

著者: 阿部 聖真, 有櫛 嘉豊, 高瀬 裕也

概要: 能登半島地震の被災建物を撮影したドローン画像で深層学習モデルを訓練・検証し、推定値が実際の全壊率とよく一致することから迅速な被害判定への有効性を示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.964

計画系論文

北摂地域の「限界郊外住宅地」における空き区画の利用実態 その1:大阪府豊能郡能勢町ならびに京都府亀岡市南縁部を対象として

著者: 宮本 詩, 池尻 隆史

概要: 北摂地域の限界郊外住宅地で空き区画率が40%を超え、その約70%が未利用・荒廃状態にある一方、未利用地の約半数は新たな空間資源になり得ると評価した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.739

生活要素の観察調査からみる都市の戸建て住宅地の特徴に関する研究 -東京都文京区における戸建住宅地で観察できる生活要素の実態調査-

著者: 山田 智彦, 高柳 英明, 末繁 雄一

概要: 東京都文京区白山四丁目を対象に、建物の物的状態ではなく住民の生活要素を地図作成と現地観察から捉え、都心の小規模戸建住宅地の実態把握を試みた。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.745

児童心理治療施設の整備状況と総合環境療法を考慮した施設計画に関する研究

著者: 関 杏月, 竹宮 健司

概要: 全国の児童心理治療施設について配置特性、2015年以降の新設・移転施設における総合環境療法と利用空間、入所から退所までの空間利用を整理し、施設計画上の論点を示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.751

銀行建築の地方都市における転用実態 中国地方の地方銀行5行を対象として

著者: 橋田 竜兵

概要: 中国地方の地方銀行5行を対象に閉鎖・統合された銀行建築の転用状況を調べ、地域資源として再活用するための基礎資料を提示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.757

商業施設を転用した公共施設の立地変化および図書館転用における空間整備に関する研究

著者: 山田 ひな, 小倉畑 昂祐, 李 燕, 小松 尚

概要: 商業施設から転用された公共施設は駅に近づく傾向があり、駅近施設ほど移転後の利用者増が大きいこと、図書館では旧商業空間が滞在空間の拡充に活用されることを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.763

障害者支援施設の夜勤業務における見守り支援機器導入の効果

著者: 有賀 桃花, 松田 雄二, 神門 侑子, 林 瑞紀

概要: 障害者支援施設の夜勤に見守り機器を導入した前後を比較し、負担軽減効果は利用者の障害特性と施設設計に左右され、知的障害者の割合が高く全室個室の施設で効果が大きいことを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.769

緩和ケア病棟の整備に関するがん患者の療養の観点からの考察 ~新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行中に運用が開始された緩和ケア病棟の入院患者属性と施設計画に関する実態調査~

著者: 小田 浩之, 竹宮 健司

概要: 2020~2023年に開設された緩和ケア病棟を調査し、開設ペースの低下、既存病棟改修の多さ、個室率の停滞と地域差を確認し、個室率・病床面積と終末期入院割合の関連を示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.775

ウィーンのエデュケーションキャンパスにおける教室ユニットの空間構成と利用実態に関する研究

著者: 照井 飛翔, 垣野 義典

概要: ウィーンのエデュケーションキャンパス5校を調べ、大きな共用空間と可変家具を備える教室ユニットが個別・集団・自律学習など多様な活動を支えることを明らかにした。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.781

劇場・音楽堂等の改修項目と専門領域の連関 袋井市 月見の里学遊館うさぎホール改修概要

著者: 町田 敦, 竹内 篤史, 羽鳥 稔也

概要: 袋井市のうさぎホール改修を対象に、耐震天井を含む42の設計課題と8専門領域の関係を図式化し、複数分野が協働して設計する「専門領域統合部」を抽出した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.787

コンテンツの頻繁な入れ替わりを生み出す運営方針と建築特性に関する研究 −社会実験事業拠点「本町BASE」の評価−

著者: 蒋 婧, 小倉畑 昂祐, 李 燕, 小松 尚

概要: 岐阜県関市の社会実験拠点「本町BASE」を分析し、1週間以内という短期出店ルール、運営方針、建築特性の相互関係がコンテンツの頻繁な入れ替わりと価値を生む仕組みを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.793

場面写真のコラージュを用いた住まいに対する子どもの理想像とその特徴

著者: 北野 太一, パク ミンジョン, 藤田 大輔

概要: 写真コラージュと聞き取りから子どもの理想の住まい像を分析し、自然と関われる空間への志向、現住居にない要素への憧れ、性別・住宅形式による差を明らかにした。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.799

汎用AIを用いた画像解析による住宅内転倒事故原因の把握とその改善提案の評価

著者: 八藤後 猛, 冨田 隆太, 牟田 聡子

概要: 住宅内転倒事故現場の複数写真を汎用AIに解析させ、便所・浴室では空間認識が難しい一方、その他の室では転倒状況の説明と改善提案がおおむね適切であることを確認した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.805

建築リユース材を活用する建築設計の業務構造の変容の実態

著者: 本多 栄亮, 門脇 耕三

概要: 母子生活支援施設の改修でリユース材を導入した事例から、調達・検品・調整に建築家が関与することで変化する業務工程、追加負担・費用、再利用率、CO2削減効果を明らかにした。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.811

現代における茅の自家調達と茅葺屋根の持続的維持管理に関する実態調査

著者: 小坂 伊織, 釜床 美也子, 川嶋 伸岳

概要: 自宅の茅葺屋根を維持するため毎年自ら茅を採取する居住者を調査し、地域気候、近隣の熟練職人、日常生活に組み込まれた維持管理が持続の鍵であることを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.816

復興財源を用いた庁舎再建に係る住民負担額の試算 -福島県須賀川市役所の事例-

著者: 上森 貞行, 瀬田 史彦, 藤木 秀明, 近藤 早映, 岡井 有佳, 吉村 輝彦

概要: 東日本大震災で被災した須賀川市役所の再建費・財源・運営費からライフサイクルコストを算出し、建設費の国負担95.4%に対し全期間では23.3%にとどまり、長期的な住民負担が増え得ることを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.822

トルコの地震被災地におけるコミュニティ空間の構築−日本の木造技術を応用して

著者: DAGOGLU Ayse Nihan, 末廣 香織

概要: 2023年トルコ・シリア地震後のコンテナ居住地で、日本の木造軸組技術と参加型施工を用いたコミュニティ空間「Oda Project」の15か月の準備・施工過程を報告した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.828

中高一貫の大規模学校建築作品における普通教室グループの空間構成の形成手法

著者: 中江 哲, 増岡 亮, 後藤 沙羅, 末包 伸吾

概要: 中高一貫の大規模校7事例を分析し、普通教室群の形成手法として小集団の活用、吹抜けによる一体化、教室群と他領域をつなぐ場、異なる規模の居場所の入れ子構成を抽出した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.834

3DLSを用いた茶室「仰松軒」の内部空間調査報告 −〈本歌〉天龍寺塔頭真乗院茶室の起こし絵図との比較検証−

著者: 髙橋 浩伸

概要: 茶室「仰松軒」を3Dレーザースキャンし、保存継承に資する2D CAD図を作成して本歌の起こし絵図と比較し、寸法差はあるものの「写し」と評価できることを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.840

ホームサービスロボットの段差部分の移動支障条件に関するモックアップ環境下における動作実験

著者: 石塚 直登, 松岡 蓮, 水谷 彰伸, 小林 遼平, 田向 権, 田中 啓文, 德田 光弘

概要: 3種のホームサービスロボットを段差モックアップで試験し、昇降方向、速度、車輪と段差の関係、機体底面クリアランスが走行可否と安全検知に及ぼす影響を整理した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.846

階段の踏面寸法が上昇方向の距離知覚に与える影響

著者: 永田 匠, 吉岡 陽介

概要: 没入型VRで階段上昇距離の知覚を調べ、5段程度では踏面が狭いほど上昇距離を大きく感じ、段数が増えるほど距離を過小評価する傾向を示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.852

キャンパス内に設置したアーバン・エレメントの利用様態と人間集合の形成に関する研究

著者: 菅 みやび, 津島 葉子, 世永 里緒, 藪崎 琳太郎, 加賀屋 りさ, 高柳 英明

概要: 大学キャンパス広場の固定テーブル・ベンチ利用を観察し、集合パターン、人数、占有面積、占有率を分析して、集団規模によって集合の大きさと密度が異なることを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.858

原発被災地域における私設伝承施設「小高町歴史郷土資料室」の開設プロセスと展示デザイン

著者: 植田 啓太, 入澤 菜々葉, 小林 珠枝, 志村 裕己, 王 嘉路, 板谷 廉, 萩原 拓也

概要: 原発事故被災地の福島県小高で、解体を免れた幼稚園舎を住民が改修した私設伝承施設について、開設までの経緯と展示デザインを報告し、公設施設とは異なる地域継承のあり方を示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.864

関東1都6県における町屋群の残存概況および外観特性の分布 ー棟向きを中心としたインターネット地図機能を用いた基礎的広域調査ー

著者: 鹿 一鳴, 岡崎 篤行, 鈴木 海翔

概要: 関東1都6県の町屋群を調査し、棟向きの分布は地形と直接的な因果関係を持つというより、地域的な連続性によって形成される可能性を示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.869

花街における貸座敷の分布 ー先斗町を対象としてー

著者: 加瀨 裕貴, 岡崎 篤行, 松井 大輔

概要: 京都・先斗町を対象に、戦前の史料から貸座敷の分布を復元し、茶屋が減少する以前の花街最盛期の姿を明らかにしようとした。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.875

歩行体験型評価グリッド法を用いた街路空間の評価構造に関する研究

著者: 寺田 伊吹, 高木 悠里, 嘉名 光市

概要: 御堂筋・難波で歩行体験型評価グリッド法を適用し、視覚だけでなく動き・音・匂いを含む街路評価を抽出して、期待感や落ち着きを形成する要素と方法上の課題を示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.881

「コロナ占用特例」による商店街の道路空間活用の実態と課題 -渋谷区を対象として-

著者: 髙橋 ゆり, 坂井 文

概要: 東京都内のコロナ占用特例を整理し、渋谷区の商店街を詳査して、道路幅などの空間条件に加え、自治体の姿勢や申請手続きの難しさが活用を左右することを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.887

災害公営住宅と既存地域が融合する暮らし・まちづくりに関する考察 ―災害公営住宅(南青山アパート)と地域、その支援団体(もりおか復興支援センター、青山コミュニティ番屋)の事例を通して―

著者: 倉原 宗孝

概要: 盛岡市の災害公営住宅と既存地域、復興支援センター、コミュニティ拠点の関係を検討し、入居者の自立的生活と地域活動が徐々に融合する過程と公共的支援のあり方を考察した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.892

中国における小規模リフォーム工事の見積り方法に関する研究 −情報伝達に着目して−

著者: 焦 子鈺, 榎 優志, 石垣 文, 角倉 英明

概要: 中国の小規模リフォーム工事について、元請が施主から得る情報、自ら収集する情報、下請へ伝える情報、下請が利用する情報を契約方式別に整理し、見積り時の情報伝達を分析した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.898

生前贈与による住み継ぎに関する調査 −仙台市と近郊都市の木造戸建て住宅のリフォーム事例を通して−

著者: 米島 一朗

概要: 生前贈与を受けた住宅の改修事例から、性能向上費が総額の22~32%を占めること、法的確認と建築家の早期関与、補助制度が住み継ぎを支えることを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.904

令和5年住生活総合調査に基づく共働き子育て世帯の居住状況の分析

著者: 中野 卓, 内海 康也

概要: 令和5年住生活総合調査を速報的に分析し、大都市圏では常勤の共働き世帯が職場近くに住みテレワークを採用しやすい一方、地方では働き方による居住差が小さいことを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.910

高経年木造校舎活用のための改修工事完成・リニューアルオープンまでのプロセスについて

著者: 阿部 順子

概要: 愛知県東栄町の高経年木造校舎について、建築・防火法令への適合と耐震改修を経て再開するまでの法的、技術的、財政的、政治的課題を報告した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.916

立石清重家において発見された板図の内容とその史料性

著者: 小野田 朱音, 梅干野 成央, 多米 淑人

概要: 明治期の擬洋風建築を手がけた棟梁・立石清重家で見つかった板図11枚23図を調査し、既存資料との照合から建物と設計変更の経緯を知る史料価値を示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.922

オエイ・チョンアンの建築作品に基づく熱帯の美学:ヴィラ・リアンとパウルス・スナルトの家(1961年)

著者: MUBARROK Noor Zakiy, 千代 章一郎

概要: オエイ・チョンアン設計の1961年の住宅2作を実測・聞き取りから復元し、開放・半開放空間、屋根、日射遮蔽、開口が熱帯適応、モダニズム、地域文化を統合する様相を分析した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.928

香川県庁舎東館耐震改修における文化的価値の保存及び再生・活用について -アドバイザーが果たした役割を通して-

著者: 村地 譲一, 柳 尚吾, 八木 康夫

概要: 香川県庁舎東館の耐震改修で、各分野の助言者が質感、外観、細部、オリジナル要素の保存方針に果たした役割を分析し、文化的価値の保存と継続利用への寄与を示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.934

北沢恒彦資料の概要とその編成

著者: 和田 蕗, 三宅 拓也, 笠原 一人, 山崎 泰寛, 佐藤 安乃

概要: 北沢恒彦資料を活動単位で編成する方法を適用し、1970~90年代の京都における市民活動等の記録を保存・利用しやすくするアーカイブ整理の有効性を示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.940

初心者を対象としたオントロジー援用専門技術支援に関する研究

著者: 恒川 裕史, 国本 陸斗, 中島 将弘, 三橋 幸作

概要: 初心者の生成AI利用を支援するため、建築オントロジーから情報エントロピーに基づいて質問を生成・順位付けするRAG支援システムを提案し、従来手法より高い性能を示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.952

RFIDを活用したマンション共用物品管理業務の効率改善に関する研究

著者: 神谷 省次

概要: マンション共用物品管理にRFIDタグによる自動認識を導入する実験を行い、労働集約的な管理業務を効率化する可能性を検証した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.958

1898年福岡県糸島地震被害の再検討:被災地の立地と都市化に着目して

著者: 水田 敏彦

概要: 1898年糸島地震の被害を新発見の新聞記事等から再整理し、当時の町村別被害を立地と歴史的背景、現在までの都市化との関係から再検討した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.970

能登半島地震の被災地における地域住民の場所の記憶の構造と特徴 -記憶の街ワークショップによる住民証言の分析を通して-

著者: 中岡 和貴, 豊島 祐樹, 浅井 保, 槻橋 修

概要: 能登半島地震被災地3地域の住民証言をテキストマイニングし、場所の記憶を災害、自然、地域拠点、祭り、生活史の5類型に整理して、地域差・世代差と復興への示唆を示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.976

環境系論文

樹種による燃焼性の違いとそれを利用した燃え止まり型耐火部材の可能性

著者: 中村 昇, 布施 美月

概要: スギとカラマツの熱重量分析および二面加熱90分耐火試験を行い、樹種ごとの炭化物の燃焼性差を利用することで燃え止まり型木質耐火部材を実現できる可能性を示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.705

多人数矩形分布加振時の地盤応答の簡易予測と設計適用性評価

著者: 松永 裕樹, 村山 広樹

概要: コンサート等の多人数矩形分布加振を対象に、配置、時間差、着地を考慮した地盤応答の簡易予測法を提案し、有限要素解析等との整合から設計適用性を確認した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.710

ポジワット蓄熱空調システムにおける電力需給調整効果の年度間比較

著者: 岸本 寛矢, 金田一 清香, 江上 風太, 河﨑 啓太, 西名 大作, 天野 雄一朗, 藤井 良平, 田中 透弥

概要: 建物・年度の異なるポジワット蓄熱空調を比較し、適切な蓄熱槽容量を3~7.5tと推定するとともに、従来空調より運用電力費を6.5~21%削減できる可能性を示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.716

戸建住宅における地中熱源と空気熱源を併用したハイブリッド熱源ヒートポンプシステムに関する研究(その2):暖房時の有効性について

著者: 小田川 祐士, 崔 軍

概要: 戸建住宅の地中・空気熱源併用ヒートポンプを評価し、休止中の地中熱による水温回復、地中熱源運転時の外気取り入れ温度上昇など、暖房時の有効性を実測した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.722

都心部における災害時の熱・電力需要特性の分析 -みなとみらい21地区を対象として-

著者: 石井 美緒, 稲垣 景子, 吉田 聡, 種市 慎也

概要: みなとみらい21地区の平常時・災害時の電力・熱需要を推定し、電力需要はほぼ線形に対応する一方、熱需要は平常時の季節差が大きく、災害時は比較的安定することを示した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.728

再生可能エネルギー拡大時のVRE電力供給と非住宅電力需要の地域別適合性評価

著者: 大橋 巧, 渡辺 瑛也

概要: 2030年度の時間別電力供給データを用い、VRE・脱炭素電力が標準的な非住宅建物需要を賄える割合を地域、建物用途、時間帯別に算定し、需給適合性の差と要因を整理した。

DOI: https://doi.org/10.3130/aijt.32.734

【PR】協賛パートナー募集
協賛パートナー募集